おっきく両手を広げて

どんな人のこともわかりたいと思いました、それは選挙に出たからです。


先ほども私のことを選挙で知ってくれたという高齢のご夫婦から電話があり、「ウクライナ・オン・ファイア」DVDをあげるから見てもらいたいっていうお話しでした。昨日もたくさんお話してくれたわりに「でも、悪いんだけどほんとは他の人(共産党)に投票したの」←これはけっこうあるある。


「いえいえ、もともとおつきあいがある候補に投票してください、その方に通ってもらわないと。私のことはいいですから」って言います。電話はけっこうあります。選挙を通して、毎日多くの人のお話を聞いていたので、対応能力は鍛えられたと思っています。どんな人のどんなお題にもついていきたい、大喜利みたいになってきました。


もともとそんなに当選第一でやっていなかったと言ったら怒られるので内緒ですが、私の第一はまず子ども達が恥をかかないこと(かっこいい候補者でいること)、ボランティアさんたちが嫌な思いをしないこと、関わる人みんなが楽しくできること。それを守りながら最大限、私の描くビジョンを広く呼び掛けたかった。まだ何の基盤もない生駒市で、「みんな、こんな社会でいいの?みんなならもっとよくできるでしょ?」って呼び掛けたかった。


「オペラ座の怪人」を急に思い立って梅田で観てきました。ラストでファントムの気持ちに共感してボロボロと泣きました。生まれつき醜い彼は愛されたくて、クリスティーヌに尽くして、誘拐してきてしまう。クリスティーヌは慈悲からファントムの気持ちに応えようとしてくれたから、ファントムはクリスティーヌと恋人を逃がしてあげるのです。


ファントムの気持ちに私なら応えられるかなって考えていました。もともと好きだった人が途中から事故で顔を潰してしまったなら、愛せるだろうと思うけど、最初から醜い人を愛せるだろうか、愛せなくても彼の気持ちになんとか応えるほどの慈悲があるのかと。


選挙では、共感力を鍛えてもらいました。私を政治家に向いていると言う人もいるけど私にはわからない、純粋過ぎてダメだって言う人もいるし。そう、派手な選挙で私の目の前から票を根こそぎもっていく維新さんに、ただ茫然としています。


でも先ほどのお電話でも、あなたが出てくれて本当にうれしいの、あなたが私たちの希望なの、平和を守ってね(それでもまいこに投票してないんだけどね…(笑))って心からの言葉をかけてもらって、そういう気持ちを受け止めてこぼさないように、私は大きく両手を広げて生きていくんだろうか…とも思いました。

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