生きたい社会をつくろう

…堀越けいにんさんのキャッチコピーです。最初聞いたとき、ふーんそうか…くらいだったけど、これがじわじわと寺田の中で発酵してきて…「これほど民主主義な言葉ってあるかな」って思うまでになった、今では。


前回書いた、けいにんさんのお話し会の続きです。


小さいお子さん+乳児さん連れの方の声:

映画「夢見る小学校」を見たことがある。(←私も十三のシアターセブンで見た、文科省認可をクリアしつつ独自の理念で自由な義務教育校を実現する学校現場を取材したドキュメンタリーです)


「こんな学校に自分が通いたかったし、いずれ子どもを通わせられたなら(でも現実的には地元の公立校へ行くしかないし)…」


この人は数年前の自分だと思った。


探した探した、自由な義務教育校を探した。通えなくもない距離にある学校は京田辺のシュタイナー校…金銭面で現実的ではなかった(すごくがんばって費用捻出しているご家庭も多いと思うけど)。


普通の地元校には期待できなかった、子どもたちが毎日、長時間過ごす環境として。

あれ?

既存の選択肢の中から消去法で検討していく…というのは、あれに似てると気づく:

「日本終わってるから、海外に住もう」

という考えと。


でもこれは、あれにも似てると気づく:

「メガソーラー開発で土砂崩れの危険?俺ん家はエリアから外れてるから。それに補助金でるならええやんか」


とか、

「日本は少子化とか問題が多いけど、自分はもう高齢だから関係ない」

という考えと。お気づきのように、

「問題があっても自分だけ回避できる方法を考えたり、自分に直接被害が及ばなそうであれば放置する」という発想のことです。


中でも子育て中の困りごとというのは、問題解決のために動いても実際に恩恵を受けられるようになっていくのは、自分の子どものときには間に合わないことが多いから、問題そのものを解決するためにじっくりと取り組んでいくよりは、自分の子だけとりあえずちょっとでも良さそうな学校へ通わせる発想になりがちです。


私はそのお母さんに話しました。


うちの真ん中の子は、できたばかりの奈良県立(私立でなく公立)中高一貫校を受験してこの4月から通います。まだ実験的なモデル校ですが、まず(無駄に)高校受験がないし、国際バカロレア候補校なので合理的です。入試も学科試験じゃなくて「適性検査」という、長文読解やデータから論ずるものでした(だから塾で対策しなくても、普段から本を読んでいたり、社会について考える習慣があれば、OK)。年6回の定期テストもない、代わりにリサーチ(調査研究)をするそうです。


こういう学校は時代のニーズに合っていて日本でも増えてきているものの、国公立校では受験の倍率は高く、希望しても試験を通らなければ通えない。「高校受験のない中高一貫校」「定期テストなし」「少人数制」「リサーチなど主体性あるカリキュラム」がそれほど人気なら、それを特権にしておかずに、一般校でも実現していくというのが当たり前ではないですか?


その方は、びっくりして賛同してくれました。そんな学校が近くにできたんですか?


そうです、でも希望しても通えない子たちがいるなんて私は嫌なんです。だから私は自分の子どもを通して、まだ日本で実験的な学校だからこそ、その様子を(自分のウェブサイトで)発信していきたいです。合理的で良いところは、もたもたしないで一般の義務教育校でも取り入れていかないと、伸び盛りの子ども達には今そのときに、時代に合ったより良い教育機会を与えられるという権利があります。


「義務教育」はそういうこと!

子ども達は主権者で、行政側が提供義務を負うということ。子どもや親御さんたちから望まれない教育体制をだらだらと続けているのは職務怠慢だし、子ども達に対する義務を不履行している。


前回書いたように、「民主主義は恋愛(求愛)=積極的に動いた人がゲットできる可能性があり、動かなければ得られない」ということなので、私はとりあえずこれをやっていきます:

→「日本の義務教育がおかしいよ!」って声を上げ、

→試験的な教育の取組みを現場から発信して、

→良いところをタイムリーに一般校でも取り入れていくためのロビー(政治的働きかけ)をしていく。

名づけるなら、「生きたい社会をつくる」…これが民主主義ってやつ♡

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